候補日は何日出すのが正解か。回答が集まる候補日の決め方
日程調整がうまくいかない原因の多くは、参加者ではなく「候補日の出し方」にあります。候補日を何日出すか、どの曜日を混ぜるか、いつの日付を置くか。この3つを決めるだけで、回答が返ってくる速さは大きく変わります。
この記事の内容
候補日は3〜5日が基準
最初に結論を書きます。候補日は3〜5日。参加者が5人を超える集まりなら、上限側の5日に寄せてください。これが、回答率と「日程が成立する確率」の両方がいちばん高くなる範囲です。
理由は単純で、この範囲が「全部見て、その場で答えられる量」だからです。スマートフォンの画面に一度に収まり、カレンダーアプリと見比べる往復が1回で済みます。候補日が6日、7日と増えると、参加者は自分の予定を思い出す作業を何度も繰り返すことになり、「あとでちゃんと見て答えよう」と画面を閉じます。そして、その「あとで」はたいてい来ません。
逆に候補日が2日以下だと、1人でも都合が合わなかった瞬間に調整が振り出しに戻ります。2日で聞いて全滅し、もう一度候補日を出し直す——これは幹事にとっていちばん時間を失うパターンです。3日が下限、5日が上限と覚えておけば、この両方を避けられます。
候補日を出しすぎると、なぜ回答が止まるのか
「選択肢は多いほど親切」と考えて10日分、20日分と候補を並べる人がいますが、日程調整では逆効果になります。原因は3つあります。
1. 判断の回数が候補日の数だけ増える
参加者がやっているのは「○か×かを選ぶ」作業ではなく、「その日の予定を思い出す」作業です。候補日が10日あれば、思い出す作業を10回繰り返さなければなりません。3日なら30秒で終わるものが、10日だと数分かかる作業に変わります。数分かかると分かった時点で、人は後回しにします。
2. 「どれでもいい」が増えて、決め手がなくなる
候補日が多いと、多くの人が○を10個並べます。一見ありがたいのですが、幹事の側から見るとどの日も同じ点数になり、決められなくなるという問題が起きます。候補日を絞るという作業を、幹事が集計後にやり直すことになります。
3. 全員が答え終わるまでの時間が延びる
回答が1人でも遅れると確定できないのが日程調整です。1人あたりの所要時間が延びるということは、最後の1人が答え終わるまでの時間も延びるということです。候補日を増やして得られる「合う日が見つかりやすさ」より、失う時間のほうが大きくなります。
どうしても広い範囲から選びたい場合は、2段階に分けるのが確実です。1回目は「10月の第2週・第3週・第4週のどれがいいか」を週単位で聞き、いちばん人が集まった週の中から改めて3〜5日の候補日を出します。1回で決めようとして20日分並べるより、2回に分けたほうが結果的に早く終わります。
曜日は「混ぜる」。週末だけ並べない
飲み会だからといって、金曜と土曜だけを4日並べるのは避けてください。金曜と土曜は、参加者全員にとって同じくらい予定が入りやすい日です。つまり、埋まっている人は4日とも埋まっています。候補日を4つ出したのに、実質1つしか出していないのと同じ状態になります。
回答が割れやすいのは、条件の違う曜日を混ぜたときです。目安として次のように組みます。
- 飲み会・食事会:金曜1日、土曜1日、平日(火〜木)2日。日曜は翌日の出勤を理由に×が集まりやすいので、優先度は下げます
- チームの打ち合わせ:火曜〜木曜から3日。月曜午前と金曜午後は、週初の対応と週末進行で潰れやすい時間帯です
- 子ども連れの集まり:土曜・日曜の午前を中心に。午後は昼寝や習い事とぶつかります
「平日は誰も来ないだろう」と決めつけて外す幹事は多いのですが、実際に出してみると、金曜より水曜のほうが人が集まることは珍しくありません。出してみないと分からないので、判断は参加者に渡す。これが候補日を混ぜる目的です。
いつの日付を出すか(早すぎても遅すぎてもだめ)
候補日をいつに置くかは、集まりの種類で変わります。
| 集まりの種類 | 候補日を置く時期 | 理由 |
|---|---|---|
| 少人数の飲み会(〜5人) | 2〜3週間先 | 短すぎると先約に負け、長すぎると予定が未定で答えられない |
| 大人数の飲み会(6人〜) | 3〜5週間先 | 人数が増えるほど「全員が空いている日」が減るため、前倒しで押さえる |
| 忘年会・歓送迎会 | 1.5〜2か月先 | 店の予約が先に埋まる。12月の金曜は10月中に動かないと取れない |
| 社内の打ち合わせ | 1〜2週間先 | 先すぎると別の予定が上書きされる |
| 社外との打ち合わせ | 1〜3週間先 | 相手側の社内調整の時間を見込む |
共通して避けたいのが「明日・明後日」を候補に入れることです。直近の日付は、答える側に「今すぐ予定を確認して、今すぐ返事をする」ことを求めます。答えられない人は無言になり、幹事は「反応がない人」の扱いに悩むことになります。最短でも1週間先から並べてください。
逆に3か月先のような遠い日付も、「その頃の予定はまだ分からない」と回答が保留されます。とりあえず○を付けてもらっても、直前に×へ変わるだけです。
締切は候補日の1週間前に置く
締切を決めずに送ると、いつまでも最後の1人が埋まりません。締切は必ず設定してください。基準はいちばん早い候補日の1週間前です。
1週間の猶予には理由があります。日程を確定してから当日までに、店の予約、参加者への確定連絡、集金の案内といった作業が残ります。締切を候補日の前日に置くと、これらが全部その日に集中します。締切は「回答の期限」ではなく「幹事が動き始める日」と考えると、置く場所を間違えません。
そして、締切を伝えるときは日付だけでなく曜日と時刻まで書くようにします。「9/20まで」より「9/20(金)の21時まで」のほうが、受け取った側の行動が具体的になります。
やってはいけない候補日の出し方
- 候補日を1つだけ出して「どうですか」と聞く:これは日程調整ではなく招待です。×と答えた人は代案を出す責任を負わされ、答えづらくなります
- 連続した日付だけを並べる:10/13、10/14、10/15のような並びは、その週に予定がある人が全部×になります
- 幹事の都合がいい日しか出さない:出席率を上げたいなら、自分が少し無理をする日を1つ混ぜます
- 時間帯を書かない:「10/10」だけだと、昼だと思う人と夜だと思う人が出ます。「10/10(金)19:00〜」まで書きます
- 後から候補日を足す:すでに答えた人に、もう一度答えてもらう必要が出ます。足すくらいなら、締切を延ばすほうが摩擦が少なくて済みます
送る前のチェックリスト
- 候補日は3〜5日になっているか
- 週末だけ、平日だけに偏っていないか
- いちばん早い候補日は1週間以上先か
- 時間帯(開始時刻)を書いたか
- 締切を日付・曜日・時刻まで書いたか
- 回答する人が、リンクを開くだけで答えられる形になっているか
最後の項目は見落とされがちですが、回答率にいちばん効きます。アカウント登録やアプリのインストールが必要な形式にすると、そこで一定数が脱落します。リンクを開いてタップするだけ——この状態まで持っていければ、候補日の設計は報われます。